杉田久女の碑(小倉北区堺町公園)
 
杉田久女の碑
「花衣ぬぐや纏はるひもいろいろ」
近代俳壇の才媛、久女のこの句に私は、えもいえぬ艶やかさを感じる。花見から帰って着物を脱ぐ彼女は、ふと自らの若さの余韻を見いだしたであろう。この句に私は与謝野晶子の「清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき」という短歌を重ねたくなる。彼女はまさしく俳壇の晶子的存在である。碑の傍らの楊貴妃桜が実によい。
小倉北区堺町公園内 昭和59年11月11日建立
 杉田久女
杉田久女は明治23年鹿児島生まれ。明治42年に旧小倉中学校教諭杉田宇内と結婚以後昭和20年10月、死去する3か月前まで旧小倉市で過ごした。久女の作品は、俳句の他に随筆や小品も多いが、その中の大正、昭和初期の小倉を舞台にした小説「河畔に棲みて」「葉鶏頭」等は郷土資料としても面白いもの。